頭が良いとは、どのようなことなのか?

これを突き詰めると「何を以て頭が良いと言うか?」という難しい問題になると思いますが、中学校の教師や塾の講師の多くは勉強ができる生徒を頭が良いと表現し、勉強ができない生徒を頭が悪いと表現します。

教師たちのこのような考え方には違和感を覚えますが、今回は「頭が良い=勉強ができる」とした場合に、どうすれば頭が良くなるのか?

そしてもともと頭の良い子、悪い子というものがあるのかどうか、つまり勉強の向き不向きがあるかどうかを考えてみようと思います。

頭が良いとは?

頭の良い生徒は勉強のできない生徒と何が違うのか?

では、頭が良い=勉強ができると仮定した場合、その頭の良い生徒というのは、勉強ができない生徒と何が違うのか?

それが明確になれば、勉強ができない生徒(つまり頭が悪いと言われる生徒)も頭を良くすることができる方法が見えてきます。

頭の良い生徒はなぜ勉強ができるのか?

ところで、逆に考えてみましょう。頭の良い生徒はなぜ勉強ができるのでしょうか?

「そりゃ、頭が良いからできるに決まっているでしょう」

と思わないで下さい(まあ、勉強ができる生徒を頭が良いとしたので、妙な質問ではありますが)。できるのにはできる理由や原因が必ず存在しますから。

 

私の答えを言ってしまうと、それは何らかの理由により、以前にお伝えした勉強における基礎体力に相当する記憶力、計算力、読解力、そしてそれに加えて理解力と思考力が既に鍛えられているからです。

 

そして上記のいくつかの力の中でも、特に記憶力が良い生徒は勉強ができるようになりやすいので、頭が良いと言われがちですし、中学生の勉強ができるようになるには、まず記憶力に注目すべきだと考えています。

もちろん記憶力は数ある学力の一つに過ぎませんし、記憶力のみに頼った勉強は以前にたとえた通り力任せで柔道で勝とうとするのと同じですから良いことではありません。

ですが、現実問題として中学生の勉強ではまずは記憶力に頼らねばならないことが非常に多いですよね。

 

また、中学生の勉強において、記憶力以外も非常に重要ではありますが、記憶力以外の学力は実は意外と簡単に伸ばすことも可能です。記憶力だけは伸ばすことが少々やっかいなのです。

 

なぜなら誰にとっても記憶力を伸ばすには他の学力よりも若干の期間を要してしまうからです。

つまり、伸ばすのに時間がかかるということです。

何らかの理由とは?

本題に入る前に、ところで、先ほど「何らかの理由により」という言い方をしましたが、何らかの理由とは何でしょうか?

 

まず、私は学力に関しては先天的なものと言いますか、遺伝的な要素はないのではないかと思っています。

仮にあったとしても、それは中学生の勉強程度のものにはあまり影響するものではないと思います。

 

たとえば、スポーツや芸術を例にあげてみると、スポーツや芸術(音楽や美術など)は誰でも楽しむことができますが、プロを目指すとなるとプロになれるのはほんの一握りの人に限られますし、プロになれる人というのは才能に恵まれた人ということになるでしょう。

また、中学生レベルのスポーツや音楽、美術などにしても、いわゆる運動神経の良い子や悪い子、音感の良い子や音痴の子など、向き不向きがハッキリしていますね。

 

それと同様に勉強でも向き不向きはあることはあると思いますが、不向きな子でも中学生の勉強程度であれば勉強に向く子と比べてそれほどのハンデにはならないと思います。

と言いますか、たいしたハンデではないからこそ、勉強に不向きな私でさえ学年1位を取ることができたわけですし、私の知る人たちや私が勉強法を教えた中学生たちの中には勉強が不向きなタイプであっても、勉強に向いている子と比べて勉強時間は大差ないか、少ない時間で勉強に向く子たちを凌駕してきましたので、

 

中学生の勉強に関しては、才能とか向き不向きを考慮する必要はないと思って下さい。

 

話を戻して、なぜ勉強ができる子たちは、必要な学力が高いのでしょうか?

この答えを一言で言えば環境でしょう。

 

勉強に限らず、何かを覚えることが得意だったことが勉強にも生きたとか、小学生の頃に人よりも勉強をしていたからその時に鍛えられたとかですね。

私が小学生の頃に勉強をしたにもかかわらず鍛えられなかったのはたぶん私が勉強に不向きだからでしょう。

そして私と同じように、勉強をしても成績が上がらずに悩んでいる中学生もいると思いますが、大丈夫です。私でさえも何とかなりましたから。

 

生まれつき頭が悪い子はいません。

 

もちろん、脳に何らかの障害がある場合は別ですが、普通に生活ができる子であれば、中学生の段階で勉強ができないのは、単に今まで勉強に関して要領が悪かっただけのことです。

つまり、「何らかの理由」に恵まれなかっただけと言えます。

コラム

発達障害をあまり気にしないこと

発達障害という概念が比較的最近になって生まれたため、何かと言うと子供を発達障害だと言う教師がいます。

そして困ったことに、専門機関で検査してもらうと、たいていの場合「発達障害である」との結果が出てしまいます。

 

発達障害とは有名なもので言えばLD(学習障害)とかADHD(多動性障害)などがありますが、他にもいろいろとあり、細分化すると発達障害の無い人を探すことのほうが難しいくらいでしょう。

私が小学生の頃に発達障害という概念があれば、検査をしていたらきっとLDと診断されたでしょうね。

発達障害という概念は新しい概念

発達障害などという言葉自体、一般化したのはここ20年程度のものです。

そして日本はこの分野で遅れていますし、あまり正確な診断も期待できません。

 

逆に、検査を受けて、発達障害であるとの結果が出ると、それはお子様をへこませる原因にしかなりません。

 

ですので、よほど酷いと思われる場合以外は検査も受けないほうが良いでしょう。

現に私も大丈夫でしたし、私の息子の一人は多動性障害の傾向が確かにあり、教師から検査を奨められましたが断りました。

 

結果、その息子は特別難易度の高い学校ではないものの進学校に進み大学に合格しました。

ですので、現時点では発達障害に関しては、情報に惑わされず気にしないことのほうが重要だと思います。

どうすれば頭が良くなるのか?

これはもう理論的に考えて頂けばわかりますね。

上記の基礎学力を伸ばせば自然と勉強はできるようになります。

 

そして、上記の学力の中でも特に記憶力をまず伸ばすことができれば成績はすぐに上がります!

 

まずは記憶力を鍛えること。それが重要です。

なぜなら、どれだけ効率の良い方法で記憶力を鍛えたとしても記憶力は伸びるまでに時間がかかるからです。

また、逆に記憶力が伸びれば勉強が非常に楽になるからです。

 

極論ですが、授業中に習ったことを全て記憶できるとしたら、家での勉強はしなくても勉強はできますよね。

もちろん、単に記憶するだけでなく、授業中に授業の内容を理解できて考えることもできないことには意味がありませんが、理解力や思考力は伸ばすことが簡単ですし、かなり短期間に伸ばせますから今は気にしないで下さい。

 

まずは記憶力。

 

次回、記憶力を伸ばすための方法をお伝えしますので、次回の話をお楽しみに。

もちろん、何をするにしても「やる気」は非常に重要ですが、やる気を引き出すには希望を与えることが必要であることは既に伝えましたね。

その意味では、効率の良い中学生も納得できる勉強法は「これをやれば大丈夫」という希望を与えますから、やる気を引き出す一つの手段にもなります。

では、また次回の記事で。