勉強の成績は単純に勉強量で決まると言っても過言ではないでしょう。
勉強ができるできない、勉強の成績が良い悪いは、頭が良い悪いではなく、単に勉強の量の問題でしかありません。
しかし、勉強量=勉強時間ではありません。
ここが重要です。
中学生が成績を上げるには長時間の勉強は必要ありません。
要領の良さも大事ですよ
「要領が良い」という言葉はあまり良い意味で使われないことがありますが、いずれにしても中学生の勉強も要領の良さも大事です。
想像してみて下さい。
毎日6時間とか8時間も勉強をしている中学生は少ないですが、あなたは(あるいはあなたのお子様は)できそうですか?
では、仮に出来たとして、あなた(または中学生であるあなたのお子様)が、毎日6時間の勉強を1年間続けたとしたら、成績はどうなると思いますか?
そんなに勉強をしたならきっとなかり成績が上がると想像できませんか?
結局のところ、ただそれだけのことなのです。
毎日6時間が無理ならどうするか?
とは言え、現実的には毎日6時間も勉強できる中学生はほとんどいないでしょう。
部活もあるでしょうし、友達とも遊びたいでしょうし、睡眠時間を削って授業中に寝ていては本末転倒ですしね。
そもそもそれ以前に、
「そんなに勉強しなきゃいけないなら勉強なんてできないままでいい!」
という中学生がほとんどではないでしょうか。
だからそこを要領よくやるのです。
具体的にどうやってやるかは後からお伝えするとして、仮にふつうの中学生が6時間かかる勉強を2時間でできるとしたら、あるいは、ふつうの中学生が6時間かかる勉強がたったの1時間でできるとしたらどうでしょうか。
毎日6時間勉強を続けたら成績が上がることは自分でもわかっているのですよ。
それならばそれに匹敵するような1時間や2時間ならばできませんか?
こんなふうに考えてもいいです。
仮にあなたが他の中学生の3倍の勉強スピードがあるとして、6時間分の勉強を2時間でできるなら、毎日1時間勉強するだけでも他の生徒が3時間勉強するのに匹敵しますね。
じゃあ、1時間だけならば毎日続けられませんか?
1日3時間でも毎日勉強したら、かなり成績が上がると思いませんか。
つまり、そのような内容の濃い勉強を毎日続ければ勉強の量は多くなるのです。
従って成績も上がります。
具体的にはどのようにして勉強時間を短縮すればいいのか?
学校の教師は結果だけを見て、成績の良い子を頭が良いと言い、成績の悪い子を頭が悪いと言いますが、中学生の眼から見て「頭が良い子=少ない勉強時間で、あるいはほとんど勉強しなくても成績が良い子」ではないでしょうか。
ほとんどの中学生の理想は、より少ない勉強時間で勉強ができるようになることではないですか?
つまり、これこそが上記で説明した「ふつうなら6時間かかる勉強を1時間とか2時間でできること」ですね。
では、そのようになるためにはどうしたら良いのでしょうか?
具体的には2つの要素が必要になります。
1つ目の要素
勉強の基礎体力にあたる力を鍛えることです。
いろいろとある学力のうち、特に記憶力(このアップの仕方はもうお伝えしましたね)、理解力(正確に言えば理解するスピードを上げることです)、そして読解力の3つが特に勉強時間の短縮には重要になってきます。
もちろん欲を言えば計算力(これも正確に言えば計算スピードです。より早く正確に計算できる力です)もあればより良いのですが、まず重要になるのは先にお伝えした3つの力です。
これも想像して頂けば納得できると思います。
授業だけですべてを理解してすべてを記憶することは無理だとは思いますが、授業だけでほとんど理解はできて覚えるべきことは8割くらい覚えられたとしたらどうでしょうか?(このくらいは現実的に可能です)
ふつうの中学生(学年順位で真ん中くらい)は授業だけでは半分も理解や記憶ができませんから、これだけで既に勉強すべきこと自体が随分と少なくて済むことがわかりますね。
と言いますか、このくらいになったら勉強しなくてもテストで80点くらい取れてしまいますが。
英単語も1度見聞きしたら、8割くらいは覚えられてしまうとしたら、自分で勉強して覚えるのは残りの2割だけで良いわけです。100個の英単語が出てきても20個を自宅で勉強して覚えるだけで済みますね。
理解力(理解力は特に数学で鍛えやすいです)と理解スピード(これも数学や速聴でも鍛えられます)は、アップすれば授業が理解しやすいですし、自分で勉強するときも理解するスピードが早ければ早く終えられますよね。
読解力(これも既に方法はお伝え済ですね)が必要になるのは、学校の授業だけでなく、自分で勉強をする時には教科書や参考書を読む必要がありますから、読解力がなければ理解ができないからです。
ここまでの説明を聞いた上で、もう1度想像してみて下さい。
3つの重要な力、記憶力と理解スピード、そして読解力がある子とふつうの中学生が同じ教科書の同じページを1ページ読んだところを想像してみて下さい。
これだけでも随分と差がつきそうであることは想像できますね。
3つの力を十分に持っている子はより早く読み終えるでしょうし、早く読み終えているにもかかわらず、ふつうの中学生よりも確実に理解して、多くのことを覚えていると思いませんか?
世間では頭が良い子というのはこのような力を持った子のことを言う場合が多いですが、それは特別な子ではなく、誰でも方法さえわかって実行すれば力は身につきます。
そして、それに加えて2つ目の要素があれば鬼に金棒です。
2つ目の要素
これは効率の良い勉強のやり方、つまり勉強法です。
勉強法自体は現時点での成績の良し悪しや現時点で基礎的な学力がどれだけ備わっているか、後は現在何年生なのかなどによって変わってきますが、どのような現状であっても、より効率良く勉強をするということだけは変わりません。
具体的な勉強法はすべての人に合うように(つまり自分用にカスタマイズできるように)追々お伝えしていきますが、これらの2つの要素が自分の手中にもあれば、少ない勉強時間でも勉強ができるようになることは納得できますね。
あえて3つ目の要素も
勉強時間を短縮するには2つの要素が必要とは言いましたが、あえて3つ目もお伝えしておくと、3つ目の要素は戦術です。
戦術とは言葉が物騒ですから、実行する順番と考えて頂いても良いでしょう。
わかりやすくするために極端な例をあげますが、とある中学生が掛け算の九九もできないとしましょう。
この子が成績アップをするにはどうしたら良いと思いますか?
たいていの場合、中学生になって九九ができない時点で切り捨てられるか、「まずは九九を覚えろ」と言われて終わりです。
しかし、どちらも成績アップは無理ですね。
切り捨てられて見捨てられたら成績はもちろん上がりませんし、九九から覚えろというのは正論ですが、中学生で九九を覚えていないということは勉強が嫌いなことはもちろん記憶力も乏しいわけですから、その記憶力に頼るしかない九九を覚えさせるのは腕力の無い子にいきなり30キロのダンベルで筋トレさせるようなものです。
従って、記憶力を伸ばす方法は伝えて少しずつ鍛えることはもちろんのこと、たとえば数学で記憶力や掛け算・割り算を使わない部分をできるようにしてあげることで数学の成績が上がり(実際にある程度までは上げられます)数学に興味を持てば、「もっとできるようになりたい」と思うかもしれませんし、「もっとできるようになりたい」と思ってから「そのために九九を覚えよう」と伝えれば、もうこの時点では「九九ができる=数学がもっとできる」ということがイメージできていますし、それまでの間に記憶力を上げるトレーニングもしていますからより簡単に九九は覚えられるようになるわけですね。
このようにして九九さえできなかった子が数学である程度の成績になれば、他の教科も上げるのは簡単そうではないでしょうか。
このように何から取り組み、どのように効率よく結果も出していくかということも非常に重要になってきます。
取り組む順序を間違うと勉強が大変になりますし、やったわりに成績が上がらないという結果ではモチベーションの維持ができないですからね。
3つ目の要素である戦術(順番)については勉強法をお伝えする際にも都度わかりやすく説明しながらお伝えしていきます。