記憶力を上げる(アップさせる)ことを望むのでしたら、具体的な勉強法をお伝えする前に考え方をお伝えせねばなりません。
考え方を変えるだけで中学生の勉強だけでなく、大人の仕事にも活かせます。
とは言え、人間40代を超える頃から記憶力は急激に衰えますね。
その点からも脳が成長期にある中学生のうちに記憶力は鍛えておく必要があります。
覚えたはずなのに・・・・・・ということ、大人も中学生もよくあることですよね。
記憶力を上げる方法 理論編
記憶力を上げる方法をお伝えする前に、まず記憶力というもの自体の捉え方を変えて下さい。
実はここが非常に重要です。
記憶力とは何か?
記憶力とは何か?
「そんなの覚える力のことでしょ?」
と思われるかもしれませんが、まずその考え方を変えて下さい。
正確に言えば、記憶力とは頭に入れる力(インプットの力)ではありません。
ここを皆さん勘違いされています。
そもそも記憶力という言葉が紛らわしいのですが。
人間は誰でも驚異的な記憶力がある!?
そもそも人間は頭が良いとか悪いとか無関係に、誰でも驚異的な記憶力を持っています。
「そんなことを言われても、実際何かを覚えようとしてもなかなか覚えられないし忘れるし」
と思われるかもしれませんが、もう少し話をお聞き下さい。
脳科学的に言えば、人間の脳は記憶力抜群で、1度でも見聞きしたものは確実に記憶し、決して忘れることはありません。
意外かもしれませんが、これが事実です。
これが脳本来のメカニズムですから、頭の良し悪しや記憶力の良し悪しも関係ないのです。
つまり、脳とはパソコンで言うところのハードディスクと同じで、1度記録したデータは全て保存されるのです。
画家の山下清さんが知的障害から来るサバン症候群で、映像としての記憶力にたけていたことは有名な話ですね。
山下清画伯は旅先であの絵画というのか切り絵というのか、あれらの作品を実際に描いたのはドラマの世界の話で実際は旅から帰った後に脳内に焼き付けてきた記憶を頼りにあれらの作品を描いたそうですね。
一般の方も記憶力を鍛えることで方法さえ誤らなければ同様の能力は身につくと言われています。
そのひとつがフォトリーディングと呼ばれる手法です。
フォトリーディングは書籍などを読む際に、それをすべて映像として脳内に記憶させる読書方法です。
その理論は既に確立されていると言っても過言ではないのですが、実際問題としてフォトリーディングが実用レベルで出来るのは私の知る限り日本に1人しかいません。
日本のフォトリーディング協会にも誰もフォトリーディングが本当に出来る人はいません。
しかし、脳のメカニズムの観点から言えば、脳内には映像がすべて保存されていることは確かです。
あらためて記憶力とは何か?
それならば、なぜ人間は忘れるのでしょうか?
なぜ一生懸命に覚えても忘れてしまうのでしょうか?
そもそも、忘れるとはどのような現象なのでしょうか?
1度でも見聞きした情報は確実に脳内に保存されているのならば、記憶力を上げることなど考えなくとも、ふつうに記憶できるはずでありながら、実際問題として記憶することは簡単ではないですよね。
なぜかすぐに忘れてしまいます。
しかし、忘れるとは脳内からデータ自体が無くなることを言うのではなく、脳内にあるはずのデータにアクセスできない状態を忘れたと言うのです。
つまり、忘れるとは思い出せない状態のことなのですよ。
単に言葉を言い換えただけに聞こえますか?
いえ、これが大きな違いです。
要するに、同様に記憶力を言葉を変えてわかりやすく言い換えるならば、
記憶力とは思い出す力である!
と言うことができます。
つまり記憶力が良いということは、思い出すことが上手いことを言うわけです。
着目すべきは思い出すこと
従って、記憶力を上げる方法を考えるならば、着目すべきは頭に入れること(インプット)よりも思い出すこと(アウトプット)のほうなのです。
頭に入れること自体は意識しなくても、先にお伝えした通り脳内には全て完璧に保存されるわけですから、それをアウトプットできるようにすることこそが記憶力を上げる方法と言えるわけです。
でも、あなたは、何かを覚えたい時に、覚えるべきものを頭に入れようと努力していませんか?
それを変えて下さい。
努力すべきは思い出す努力をすべきなのです!
人間の脳は超巨大な倉庫のようなハードディスク
人間の脳は超巨大な倉庫のようなハードディスクと同じです。
1度でも見聞きしたものはデータから映像、音まですべてを完璧に保存しているのですから、途方もない大きさの倉庫と同じと思って下さい。
あなたは何かを無くして探し物をすることはありますか?
どこかで無くしたものは出てこないかもしれませんが、必ず家の中にあるはずのものでも、時に見つからずに探すことはありませんか?
そのような経験は誰でもあると思います。
しかし、整理整頓をしてそのようなことの少ない方もいますよね。
そのような方と同じことをすれば、記憶においては思い出し上手になり、記憶力が上がったと言えるわけです。
そもそも、人間の脳は何でもかんでも見聞きしたものをそのまま保存してしまうのですから、たとえるならば、家というよりも、東京ドームの何倍もある倉庫を持っているようなものと思って想像してみて下さい。
あなたの持ち物を何でもかんでも捨てることもしないまま、どんどんとその巨大な倉庫に無造作に放り込んでいったら、あなたが必要なものは簡単に見つけられますか?
はい。これが思い出せないという現象そのものです。
到底無理ですよね。
だからこそ、必要なものは普段からわかりやすくしておかねばなりません。
つまり、記憶ということで言えば、普段から思い出す癖をつける必要があるわけです。
いいですか?
記憶力を上げる方法とは、思い出すことを上手くする方法に他なりません。
その点を間違ったままでは、なかなか記憶力を上げることができませんから、ご注意下さいね。
では、具体的に、中学生の勉強において記憶力を上げる方法は、どのようにすれば良いのか?
それについては次回、具体的に方法をお伝えしますので、お楽しみ。
私はこの方法で飛躍的に記憶力が上がりました。
もちろん私だけのことではありませんよ。
私がこの方法を教えた方々も同じです。
まずは今回お伝えした考え方だけは、あなたの中で修正をしておいて下さい。