以前から囲碁は中学生に限らず子供たちの学力アップに良いという話をしていますが、本当かどうかを確認することも可能です。
もし可能でしたらという条件がつきますが、囲碁が成績アップと関係があることは実験で証明できるということです。
成績の良い子と悪い子が同時に囲碁を始めたら?
同じ学年で勉強の成績の良い子と成績の悪い子の2人に囲碁の最低限のルールを教えて、それで対局させてみたらどうなると思いますか?
まず間違いなく勉強の成績が良い子のほうが強いはずです。
私がそう言うのは、「勉強ができる=頭が良い=囲碁が強い」という理屈ではありません。
また「まず間違いなく」とあいまいになるのは結果に自信がないからではなく例外もあるからです。
中学生の勉強は記録力さえ良ければ成績が良くなる
この事実があるため「まず間違いなく」という言い方になってしまうのです。
つまり勉強の成績の良い子が記憶力にだけ頼って成績を上げている子だったとしたら囲碁も強いとは限らないからです。
記憶力が抜群であれば、それだけで中学生の勉強で良い成績が取れてしまうことは想像できますね。
想像してみて下さい。
仮に学校の先生が授業で伝えることすべてを完璧に記憶できているとしたら、仮に内容が理解できていなかったとしてもテストで簡単に良い点数が取れると思いませんか?
結構そういう子はいます。
しかし、記憶力に頼った勉強をしている子は早ければ中学3年生で限界がきます。たいていは高校で限界を感じます。稀に大学受験もクリアしてしまう子もいますが、社会に出てから苦労します。
とにかく記憶力が良いからと記憶力に頼った勉強はダメです。
人は得意な部分についつい無意識のうちに頼ってしまうものです。
たとえば右利きの人は左手は不器用なままではないですか?
それと同様に記憶力が良い子は無意識のうちに記憶力に頼ってしまっていますが、将来を考えればそのような勉強法は絶対にダメと言っても過言ではありません。
しかし、なかなか成績だけを見ていてはそのような記憶力に頼った勉強をしている子は判別できません。
だからこそ、囲碁をそのバロメーターに使うのも良いと思うのです。
勉強の成績は良いのに囲碁は弱い場合は注意が必要です。
中学生の成績アップと囲碁の双方で必要な学力
共通して必要とされる学力は主なものは3つです。
記憶力、理解力、思考力(特に数学で必要とされる論理的思考力)
もちろんこれ以外にも応用力や学力とは少し違うかもしれませんが集中力も中学生の勉強と囲碁の両方で必要となりますが、初心者(囲碁を覚えたて)の頃は特に理解力と思考力が重要です。
それはすなわち勉強はできても囲碁はダメと言う場合、記憶力に頼った成績アップをしている可能性が高いわけです。
その意味で、後々限界が来るような勉強法を無意識にやっていないかどうかを知るバロメーターとして囲碁をやってみるのも良いでしょうね。