私は中学生の勉強において成績を上げるために「記憶力に頼る」ことに対しては否定的ですが、中学生のうちに、中学生だからこそ記憶力を鍛えたほうが良いと思っています。
中学生は記憶力を鍛えよう!
ここで言う記憶力とは既にお伝えした通り、思い出す力のことです。
今回は中学生が記憶力を鍛えたほうが良い理由と、記憶力を鍛えるための工夫についてお伝えします。
なぜ中学生は記憶力(思い出す力)を鍛えたほうが良いのか?
この理由はいくつかありますので、順にお伝えしていきますね。
ただし、以前の記事「記憶力を上げる方法 勉強法編」を読まれていない方は先に以前の記事をお読み下さい。(できればその前の記事から順に)
勉強が楽になる!
いくら記憶力が良くなったからと言っても記憶力に頼ってはいけません。
記憶力だけを伸ばして成績アップしても社会に出てから必要となる学力が伸びないままではあまり意味がないからです。学歴だけではダメという理由のひとつがここにあると思います。記憶力だけでも一流と言われる大学へ行くことは可能です。しかし、それでは理解力や思考力をはじめ様々な伸びるはずだった学力が伸びないままとなり仕事にも支障をきたします。
ですが、中学生の勉強は非常に多くの部分で記憶力を必要とするのも確かです。
あまりに覚えることが多すぎることも問題だとも思いますが、事実多いことは変えられませんから、記憶力(思い出す力)が鍛えられれば、勉強自体が非常に楽になります。
想像してみて下さい。
授業だけですべてが理解できて、授業中に考えさせられることは授業中に考え、応用し、必要なことは授業ですべて記憶できてしまったとしたらどうでしょうか?
家で一切勉強をしなくても、かなり良い成績が取れるはずですね。
事実、小学生の頃にあれほど成績が悪く、記憶力もまったくダメだった私が中学3年生になって2学期からは、良いか悪いかは別にして授業中に先生が板書することも一切ノートを取っていませんでした。
だって書かなくても覚えられてしまいましたから。
と言いますか、それに気づき実感できたのが2学期だったということです。
私の場合は記憶力を伸ばすのに半年以上かかったわけです。
それでも記憶力が鍛えられれば、後は何もしなくても定期テストで主要5教科はすべて90点以上取れたと思います。その自信もありました。後はいかにして100点にするかがテーマでしたから。
そのくらいに、記憶力を鍛えれば勉強が楽になるのです。(もちろん記憶力以外の学力も鍛えましたけどね)
社会に出てから目に見えて使う学力が記憶力だから
記憶力が良いだけでは仕事はできませんね。
それは確かですが、社会に出てからどんな職業に就くにしても覚えることはたくさんあることも確かですね。
つまり、社会に出てから実感として多く使う学力が記憶力だからです。
この理由は中学生が勉強をしたほうが良い理由の1つでもあるのですが、仕事も勉強と同じで記憶力に頼るだけでは仕事ができるようになりませんが、どんな仕事でも記憶力が良くて良かったと思うことのほうが多いでしょう。
だからこそ、将来に備えて勉強をすべきと思うならば、最低限、記憶力だけは中学生のうちに鍛えておくほうが良いと思うわけです。
高校に入ってからも楽になる!
高校に入って大学受験をするとなると一部学部を除き、多くの大学の受験では中学生以上に高校生は記憶力が必要になってしまいます。
もちろん大学へ進学しなくても高校を卒業するだけでも記憶力はかなり必要です。
だから中学生のうちに鍛えておけば高校も楽になるのです。
脳には成長期がある!
これはみなさんご存知ですね。
身体が成長するのが20歳くらいまでであるのと同様に、脳も成長するのは20歳くらいまでです。
その後は衰退するのみ。
中学生のお子様がいらっしゃる方でしたら、そろそろ記憶力の衰えを感じていませんか?
私も上で「書かなくても覚えられてしまう」なんて豪語していましたが、そして、記憶力にはその後ある程度の自信がありましたが、40代になってから記憶力の衰退を感じました。
今はさらにひどいものです。
世間で知恵と呼ばれるようなものは年齢を重ねても伸ばせるのかもしれません。
脳のニューロンやシナプスが機能しなくなって物覚えや物忘れが多くなっても、蓄えておいた知識を使うことはかなりの高齢になっても伸ばしていけるのかもしれませんが、少なくとも記憶力のようにスポーツで言うところの基礎体力は年齢とともに衰えていく一方で、維持するだけでもかなり大変です。
もしかしたら、脳の成長期を終えたら記憶力を鍛えることはかなり難しくなるのかもしれません。
というか中学生のように鍛えることは無理なのかもしれません。
だからこそ、まだ脳の成長期にあり、覚えることも言いなりで意味不明で覚えた九九のような記憶ではなく、理解した上で使える記憶、すなわち「知恵」のベースになる「知識」を増やすためにも中学生が記憶力を鍛えるための一番良いスタート地点と言えるのではないでしょうか。
まあ、いずれにしても勉強はいつでもできますが、その際に記憶力は強力な武器になりますから早く鍛えておいたほうが良いでしょうね。
脳科学的(?)工夫で記憶力や学力アップ?
ちょっとしたネタ的な記憶力をアップさせるコツや勉強で成績を上げるコツなどお伝えします。
脳の単純さを逆手に取る
脳は複雑に見えて単純なところもあると以前にもお伝えしましたね。
だから目の錯覚や勘違いなどがあるわけですし、人は意外と簡単に洗脳もされます。(世間で問題になるような洗脳ではないですが)
そして、脳は「好き」と判断したことを覚えやすくするということもお伝えしましたね。
それならば、
笑いながら笑顔で勉強したらどうでしょうか?
これは人前ではできませんが、人が笑顔になるのは好ましい状況下でのことが多いですから(愛想笑いや作り笑いは違うかもしれませんが)にっこり笑顔で勉強するだけで成果は変わりますよ。
できることならば、勉強が嫌いなままでも構いませんので「勉強楽しい!」と時には口に出して言ってから勉強をするのも良いでしょう。
ただ、いずれも一時的な誤魔化しですので、多用すれば効果は落ちますし、そもそも笑いながら勉強することはふざけていて真面目に勉強していないと人に思われかねないので、一人で勉強をするときに気分転換のように使うと効果のある手段です。
後から人に教えてあげるつもりで覚える
勉強法としても人に教えるということは重要ですので、後日別途「人に教えるつもりで勉強すること」の重要性はお伝えしますが、単に記憶力を伸ばすためだけにも、後から人に教えてあげるつもりで覚えると思い出しやすくなります。
この時は「どこかの誰かに後から教えてあげる」ではなく、具体的に誰に教えるかを決めて覚えて下さい。
つまり友達でも兄弟でも好きな子でも良いので具体的に一人相手を決めて、後からその人に教えてあげるつもりで覚えるのです。
するとその人の顔をイメージするだけで思い出しやすくなります。
歴史の年号や英単語を語呂合わせで覚える人もいたりしますが、あれも思い出しやすくする工夫の一つで、要するに脳という巨大な倉庫での目印のようなものと考えれば良いでしょう。
それと同様に目印になるのが、あなたが後から教えてあげようとした人の名前や顔なのです。
記憶力を上げる方法は基本的には以前にお伝えした方法で大丈夫なのですが、上記のような工夫もすればなお良しという感じです。