速聴という言葉をお聞きになられたことはあるでしょうか。
高速で再生される音声を聞き取ることを速聴と呼びます。
勉強法も能書きばかりではなく具体性も必要ですし、すぐにでも使えるツールも用意しようと思い、速聴ができるページを用意しました。もちろん無料でお聞き頂けます。
速聴の効果とは?
そもそも速聴という言葉は何十年も前からあるのですが、某企業がそんな言葉を比較的最近になって商標登録していますので、正しくは別の言葉を使うべきかとも思いますが、わかりやすい言葉としてこのブログでは速聴という言葉を使います。
ですが私は、あの企業とはまったく無関係ですので、そこはお間違いなく。
速聴の効果について巷では以下のようなことが言われております。
- 脳を活性化させる
- 右脳を活性化させて右脳開発ができる
- 能力開発に役立つ
など、様々な魅力的な効果があるかのように言われていますが、特に右脳開発などについては定かではありませんし、特別な科学的根拠も今のところはありません。
しかし、科学的な根拠もあり、確実に効果があると言えることも3つあります。
- 広い意味での聴力を鍛えられる
- 英語のリスニングが聞き取りしやすくなる
- 理解スピードが上がる
この3点です。
広い意味での聴力とは?
日本では聴力検査と言えば、あのピーっという音が聞こえるかどうか、つまり、音が聞き取れるかどうかの検査しかしませんね。
ところが、人間の視力にしろ聴力にしろ一般的な検査だけではわからないこともあるのです。
わかりやすい例をあげれば、通常の視力検査では色弱はわかりませんね。
それと同様に、通常の聴力検査では聞き取れる声のスピードがわかりません。
人間の耳は身体の他の部分と同じで子供の頃は成長します。
そして小学生くらいでは(場合によっては中学生であっても)、大人が早口で話をするスピードについていけるだけの聴力が育っていないこともあるのです。
しかし、仮にスピードについていくという意味での聴力が育っていなかったとしても、残念なことに子供本人にもその自覚がありません。なぜなら普段から今の状態がその子にとっては普通だからです。
また、聞き取れるということは聞いた言葉が聞き取れて、さらに理解もできることを言うわけですが、聴覚が育っていない子は人の話すスピードで単語は聞き取れるのですが、それを理解するまでに至らないということなので、余計に自覚ができないわけです。
従って、小学生で勉強の成績が悪い子の中には、勉強それ自体ができないのではなく、教師の話すスピードに対応できていないケースもあるのです。
これは中学生であっても危惧されることですから、そうならないために速聴が効果を発揮するというわけです。
英語のリスニングが聞き取りしやすくなる
中学校の英語のテストでは英語のリスニングのテストもありますね。
英語が聞き取れなくて困る生徒も多いです。
なぜ英語は聞き取りにくいのでしょうか?
実は多くの方が誤解されているのですが、英単語がわからないとか、英語が訳せないからではありません。
もっと根本的な問題があるのです。
中学生の英語ではなく英会話ということで英語のリスニングを考えてみると、英語を聞くにあたり、英単語を知っているかどうか、英語が訳せるかどうかは実はあまり意味はないのです。
「そんなはずないだろう」
と思われるかもしれませんが、英会話が堪能な方に聞いてみて下さい。
英会話が堪能な方の多くは聞き取った英語を訳していませんから。
子供に限らず大人であっても、方法さえわかれば英語は英語のまま理解できるようになります。
つまりバイリンガルのような状態になれるということです。
もっとも大人になってからの場合は、英語が英語のまま理解できて、ネイティブと同じように話をすることはできるようになっても発音まではなかなかネイティブと同じにはなりません。
しかし、もし私が上記で述べたことが真実であるなら、つまり、英語を訳さなくても、英単語を知らなくても英語がわかるようになるというならば、日本人がもっと英会話ができるようになっても不思議ではないですよね。
日本人は最低でも6年間は英語を勉強しているわけですから、英単語をまったく知らないわけでもないですし、もっと英会話が堪能な人が増えても良いはずです。
ところが現状はおわかりですね。日本人はなかなか英会話が身につきません。
その大きな原因のひとつに、聴力の不足があるのです。
私たちが普段から耳にしている日本語というのは実に特殊な言語で、非常に狭い周波数の帯域内の音しか使わない言語なのですが、英語はかなり高音域の周波数の音を多く使う言語なのです。
従って、普段から聞きなれていない音は日本人にとって非常に聞き取りにくい音となってしまうのです。
だから、日本人は英語のリスニングが苦手です。よって、英会話を習得しにくいのです。
それならば、普段から英語にあって日本語には無い周波数の音を聞いていれば、英語も聞き取りしやすくなるはずですね。その音こそが速聴で聴こえてくる音声なのです。
人の話をただ単に高速で再生するだけでは人が聞き取ることができない周波数にまで広がってしまいますので、音声を高速化して尚且つ周波数を聞き取れる範囲まで戻すのが速聴で聞き取りをする高速音声なのです。
従って、速聴用の高速音声は日本語であっても、それを聞き取ることで英語のリスニングが楽になるのです。
理解のスピードが上がる
とは言え、英語を英語のまま理解することは理想ではあっても、現状の日本の英語教育ではそれが望めません。
中学生の英語は英語を聞き取って、それを瞬時に訳す必要が出てきてしまいます。
その際に、そのスピードが重要になることは理解できますね。
速聴によって高速で再生される音声を聞き取るということは、高速の音声のひとつひとつの単語を確実に聞き取り、さらにそれらを話として理解することを意味しますから、仮に2倍速の音声を聞けば2倍の理解スピードが要求されることはわかりますね。
この理解スピードこそが英語のリスニングにも活かせますし(英語を聞き取ることに活かせるだけでなく)、英語だけでなく、他の勉強の教科の授業での理解スピードをアップさせることにも効果があります。
人の話を瞬時に理解できるようになるのであれば、当然授業だけでもかなり勉強ができるようになるわけですし、中学生の勉強に限らず、大人になってからも人の話を理解するスピードは速いに越したことはありません。
その意味でも速聴は効果があるのです。
それならば英会話それ自体を速聴したら?
それならば英会話それ自体を速聴したら? そのほうが英語に関してより効果があって、他の効果も得られるのではないか?
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
はい。正解です!
が、1つ問題があります。
日本語でも聞き取ることが難しい速聴を英語にして、それを続けられますか?
英語の音声を速聴することは、たしかに効果はありますが、ほとんどの中学生にとっては雑音を聞いているに等しいと思います。退屈きわまりなく苦痛でしかないでしょう。
だからまずは日本語の速聴をしたほうが良いのです。
どうすれば速聴ができるのか?
今は良い時代になりました。
15年前くらいまでは音声を高速で再生させる技術はほとんどありませんでした。
だからこそ、速聴を商標登録した企業は数十年前から(カセットテープの時代から)、2倍速の音声を再生させる機械を作り、それを50から300万円ほどで販売していました。
バイブル商法やセミナー商法を使って非常に高額で販売していたのです。
ところが、15年ほど前から、ウィンドウズパソコンに付属で付いているメディアプレイヤーに音声を高速化する機能がついたのです。
ですから、ウィンドウズのパソコンさえお持ちなら、音声を倍速再生させることは非常に簡単にできてしまうのです。
まずはその手間も省いて
と言っても、最近はスマホが普及してひと昔前ほど各家庭にパソコンがありませんし、パソコンが苦手な方には操作も面倒かと思います。
そこで、簡単に速聴トレーニングができるページを作りました。
上のページで試してみて下さい。こちらのページはスマホでも大丈夫ですから。
女性が童話を朗読する音声が通常速度から3倍速まですぐに聞くことができるようにしてあります。
このページの音声を普段からお聞き頂いて、2倍(できれば3倍)まで聞き取れるようになれば、英語のリスニングも非常に楽になりますし、他の教科の勉強にも良い影響を与えてくれますよ。
人によっては、このトレーニングだけで成績がかなりアップする人もいるくらいです。
是非お子様に音声を聞かせてみて下さい。
できれば、あなたご自身もやってみられることをおすすめ致します。