中学生の数学の勉強法をお伝えしていきますが、事前に数学について知っておいて欲しいことがいくつかありますので、まずはそれらをお伝えしようと思います。
これを知っておいて頂かないと数学で良い点数が取れるようにならなかったり、私のお伝えする勉強法もその意味を正確に理解しにくい可能性があるからです。
数学とはどのような教科なのか?
すべての中学校の教師の教え方やすべての中学校のテストを把握しているわけではもちろんないのですが、私が今まで見てきた限り、数学の教え方とテストの出題に疑問を感じます。
数学でも記憶しなくてはならないことは最低限ありますよ。
公式や定理は理解した上で覚えなくては数学の問題が解けませんから。
しかし、一部の言葉を除き言葉まで覚える必要のある学問なのでしょうか?
たとえば、平行、垂直などの言葉は覚えてくれないと説明もできないですし、三角形、四角形とか特殊な三角形や四角形である正三角形、二等辺三角形、正方形、長方形、平行四辺形などの言葉は知っておいて欲しいでしょう。
その他、二等分線などの言葉も覚えてもらわないと説明がしにくいですね。
ですが、交換法則とか結合法則などという言葉まで覚える必要があるのでしょうか?
それは説明する際に使って理解さえできて使えればそれで十分なのでは?
中学生は全員が数学者や数学の教師になるわけではないのですから。
他にも二元一次方程式のような元と次の違いや言葉とか。
実際にこのような言葉を答える問題は定期テストでは出題されますが、学力テスト(実力テスト)ではまず出題されませんね。
もしかしたら考えなくても言葉を覚えるだけで済む問題なのでサービス問題のつもりかもしれませんが、私から見ると数学を嫌いにさせているだけに感じてしまいます。
数学を分類すると3つに分けられる
中学校の3年間で中学生は数学でいろいろな問題を習いますが、これらを大きく分けると3つに分類することができます。
- 方程式など数式を使う問題
- 図形の問題
- 本来数学ではない確率や統計(資料の活用・標本調査)
この3つだけです。
確率や統計は本来数学ではありませんが、一番近い数学で便宜的に習うだけです。
ですから、学力テストでも良く出題はされますが、基本的な問題しか出題されないことのほうが多いですね。
ですので、極端に言えば、図形か計算系かの2種類しかないと思ってもいいくらいです。
数学を学ぶことで身につく力とは?
数学を学ぶことで身につくのはどのような力(学力)なのでしょうか?
逆に言えば、どのような力があれば数学はできるようになるのでしょうか?
数学は理解力、思考力(考える力です)そして計算力が主に身につきます。
もちろん他にも思考力の中でも論理性に特化した論理的思考力や応用力や想像力なども身につきますが、記憶力はほとんど必要のない教科ですね。
そして、計算力は小学校の算数でもう十分なのではないでしょうか。
それにもかかわらず、特に定期テストでは無駄に難しい計算をさせすぎているように感じます。
たぶんそうしないと多くの人が高得点になってしまうからだとは思いますが、その発想が数学嫌いを増やしているように感じてなりません。
私は数学を学ぶことで最も重要なのは理解力と思考力(論理的思考力も含む)を身につけることだと思っています。
その上で、想像力や応用力も身につけばベストと言う感じですね。
この見解の相違が中学生の数学を無駄に難しくして数学を嫌いにしているのではないでしょうか。
また、私のように考えれば数学が意外と単純になり、結果として成績も上がります。
数学できんが、なんで悪いとや!
その昔、大昔と言ったほうが良いでしょうか。
1978年公開の映画でこんなセリフが一時流行りました。映画のキャッチコピーだったのです。
高校大パニックという映画です。舞台は九州の博多なのでこのような博多弁なのです。
実際に生徒にこう質問されて(標準語に直すと「数学ができないことが、なぜいけないのだ?」という意味)答えられる数学の教師はいったいどれだけいるのでしょうか。
別の言葉で言い換えるならば、なぜ数学を勉強しなくてはならないのでしょうか?
学校の数学教師になるか塾講師になって数学を教えるか、数学の研究者になるか、一部の技術者になるか、芸能人になってクイズ番組に出るか、そのいずれか以外で社会に出てから数学を使う機会がありますか?
まったくと言っていいほど無いですよね。
今の時代、九九ができなくてもスマホに電卓機能がありますから生活に困りませんし、そもそも計算がまったくできなくても一部の職業を除いてふつうに生きていけますね。
なぜ数学を勉強すべきなのか?
この問いに対して、「パズルを解くみたいでおもしろいよ」と誤魔化しに近い答え(それは答えになっていないし、それならばパズルが嫌いならやらなくていいように、数学も嫌いならやらなくて良いのでしょうか)を言う塾講師やニュートンを引き合いに出す教師を知っていますが、ニュートンと比べられてもねえ。
なので、私の答えは少し前でもお伝えした通り、中学生の勉強の中で理解力と思考力を最も簡単に鍛えられるのが数学だからです。
理解する力や考える力はどんな職業についたとしても必要であることはわかりますね。
だからこそ、数学は一番使わないようにみえて、社会に出てから最も役立つのが数学の勉強だとも思っています。
だって理解する力や考える力が身につけられる教科なんですよ。
中学生の場合は主要5教科のどれと比べても断トツで数学が一番理解力と思考力を養えると思っています。
そして、社会に出てから役立つ理解力と思考力は数学を利用すれば結構簡単に短期間で伸ばせます。
ここが記憶力と大きく違う点です。
記憶力も伸ばす(アップさせる)ことは簡単ですが時間がかかるのに対し、理解力と思考力は簡単なだけでなく短期間にアップさせることが可能なのです。
だからこそ、数学を短期間に成績アップさせることも可能になるのですが。
その理由や方法は後々説明させて頂くとして、数学が理解力や思考力を養うための教科だとするならば、なぜ数学を勉強しなければならないのかという問いの答えとして納得できませんか?
計算力が乏しくても数学である程度の高得点を取ることは可能!?
この誤解もといておきたいと思います。
計算力が乏しくても、数学で70点から80点程度なら、たいていの場合は取れます。
定期テストで計算問題がほとんどの場合は難しいですが、中学2年生以降の学力テストなどならば80点近くは取れます。
もちろん数学は計算力があったほうが有利ですし、計算力はあるに越したことはありません。
ですが、計算力はあくまでもスポーツで言う所の基礎体力にすぎません。
たとえるならば、パソコンを覚えようとした時に、タイピングが上手くできない人と、ブラインドタッチでタイピングができる人では、どちらが有利だと思いますか?
これはタイピングができる人のほうですよね。
もちろん、「タイピングができる=パソコンでやりたいことができる」ではありません。
重要なことはやりたいことに対応したパソコン操作のほうなのですが、どんな操作をするにしてもタイピングは必要になりますから、それが遅くて面倒だと感じる人よりも、何の苦労もなく打てる人のほうが楽なのは想像できますね。
数学で言えば、計算力はタイピングの能力で、数学それ自体がパソコンです。
従って、九九と簡単な割り算までできるならば、分数や小数の計算ができなくても中学生の数学はある程度できてしまいます。
これは中学2年生以上の人でしたら、言われてみればその通りとわかりませんか?
実際に1年生でも方程式を学んでからは計算がぐっと楽になりませんでしたか?
それまでは小数の掛け算や割り算、分数の足し算や引き算など面倒な計算をあえてやらされていましたが、方程式になり、式の中にイコール(=)が入ってしまえば、小数や分数は無意味になりますね。
あらかじめ両辺に一定の数をかけてしまえばすべてが整数になり、それを計算すれば良いわけですから。
通分についても最小公倍数を考える必要もありません。分母になっている数字をすべてかけてしまっても良いのですから。
そして図形ではそれほどに難しい計算は必要なくなりますね。
この現象は中学2年生の連立方程式でも起こります。
その前段階の計算では若干分数の計算が出てきますが、連立方程式になったら1年と同じです。
その後の図形では1年生以上に計算は簡単になり足し算と引き算がほとんどになります。
要するに、計算が苦手なら計算が苦手でもできる問題だけできるようになり、その上で数学が好きになったり、興味を持つようになって「もっと点数を取りたい」とか「もっと要領よくやって数学がもっとできるようになりたい」と思ってから分数の計算の基本的なこと(約分や通分をしての簡単な計算)をできるようになれば良いのです。
そのほうが最初から小学校4年生のドリルを意味不明にやるよりもずっと効率が良いですよね。
そして思い出してみて下さい。
計算が苦手でも解きやすい問題というのは配点も高い文章題が多いのです。
文章題は解き方が理解できて解けるようになってしまえば、後の計算は意外と簡単ではないですか?
つまり数学が苦手だという人が特に嫌う文章題こそ、理解力と思考力を伸ばせば意外と簡単なのです。
このようにもし間違った固定観念を持っていたとしたら、1度リセットしてから具体的な数学の勉強法を知って下さい。
そうでないとなぜそのような(私のお伝えする方法)やり方で数学を勉強するのか理解しにくいと思いますので。
もちろんその都度あらためて説明は加えますが、上記のことは念頭に置いておいて下さい。
数学の教師の教え方にも疑問がある
学習塾の講師はどうかあまり知りませんが、学校の教師は私の知る限り、現在生徒に教えていることが何のために教えているのかをあらかじめ説明せずに教えていませんか?
中学1年生で言えば、正の数・負の数のところや文字と式のところは何のためにこんな計算や文字に置き換える必要があるのか、ほとんどの生徒がわからないまま勉強をしています。
これも中学生が数学を嫌いになってしまう原因の1つだと考えます。
中学1年生のこれらの計算などは、その後に習う方程式という武器(ゲームで言えば強力なアイテム)を使いこなすための下準備と、それに続く比例・反比例をわかるための下準備です。
方程式という武器を得ることで難解だった文章題も立式が非常に簡単になりますが、式ができても解く方法を知らなければ答えが出せないので、その解く方法を事前に習って慣れておくわけですが、そのゴールを知らないままひたすら数学を習わされます。
それはたとえるならば、どこに行くかもわからないまま、そしていつ到着するのかさえも知らないまま、ひたすら走らさせるのと似ていませんか?
そりゃ途中でバテるか嫌になりますよ。
従って先にゴールを示してやって、そのゴールにたどり着いたらどんな良いことがあるのか(どれだけ問題が解きやすくなるのか)を教えてあげてから、そのための基礎トレーニングとして前段階をやらせたら随分と取り組む姿勢も変わるのです。
ゴールは2キロ先、そこまで10分少々かかるけど頑張って走れよ。ゴール地点にはこんなご褒美が待っているから。
ということならば、この程度のペースで2キロはほとんどの子が走れるのではないですか?
さらに言えば、1年生から2年生にかけて習う計算系の数学は2年生の連立方程式と一次関数の下準備ですよね。
それも2年生になった段階で先に指し示してやれば、大きな違いになります。
3年生も同じ。
3年生の数学は当初今までとがらりと変わります。
「乗法公式ってなんで覚える必要があるの?」
「こんなの覚えなくても普通に展開しても答えは一緒だよね」
という疑問に答えてくれない教師が多いですが、因数分解をしようと思えば、乗法公式(正確に言えば両辺が逆になりますが)を覚えていないとできませんね。
「素因数分解って何? 因数分解と何が違うの?」
「なんで素因数分解や因数分解なんて必要なの?」
このような疑問にもあらかじめ答えておいてくれません。
これもゴールは2次方程式ができるようにですよね。
2次方程式を解くにあたり「解の公式」も覚えますし、解の公式は万能ではありますが、計算が複雑になるので、因数分解できる2次方程式は因数分解したほうが楽だからですし、答えに平方根が出て来ますからあらかじめ平方根の意味も知る必要がありますが、平方根を簡単にする際に素因数分解ができたほうが便利なので素因数分解も必要になります。
しかし、これらの一連のことは中学生にとって後からわかることであり、先にこのゴールを見せてくれません。
その指導方法もどうかと思います。
とは言え、学校教育は簡単には変わりませんので、この私から見ると要領が悪いと思える教え方でもわかるような勉強法が必要になるわけです。
さて、準備編と言うわりには、ずいぶんと長い文章になってしまいましたが、すべてを完璧に理解する必要もありませんし、覚える必要もありませんが、具体的な数学の勉強法を知るために一応は私のお伝えしたいことを理解だけしておいて下さい。
数学の具体的な勉強法自体は非常に簡単ですから。
